<月別の育成方法>
季節に合わせてご覧ください。

1月2月3月4月5月6月
7月8月9月10月11月12月



<基礎知識>

大きくボール状に咲く気品のある花が魅力なシャクナゲは、日本の高山に自生するものを日本シャクナゲ(ワシャク)、欧米で改良されて日本に来たものを西洋シャクナゲ(ヨウシャク)と呼んでいます。  和シャクナゲの代表的なものは、・ツクシシャクナゲ・ホンシャクナゲ・アズマシャクナゲ・アマギシャクナゲ(キョウマルシャクナゲ)・ヤクシマシャクナゲ・ホソバシャクナゲ・キバナシャクナゲなどがあります。  シャクナゲの原産地はヒマラヤや、中国の雲南省、四川省などの山深いところと言われていて、日本の平野部などは環境があまりにも違うため栽培は容易ではありませんでしたが、多数のシャクナゲ愛好家の努力で品種改良されて容易に栽培ができるような強い品種が作られて現在に至っています。

<栽培場所>

シャクナゲは、栽培が難しいとよく言われますが、環境がきちんと整ってさえいれば良く育ちます。基本的にシャクナゲは午前中に日が当たり、午後は日陰になるようなところが最も適した環境といえます。これはシャクナゲが西日を嫌う性質を持っているからなのですが、かといって植物なので日光が当たらないとうまく育たないためです。まちがっても強い日差しが1日中あたる所で育てるような事は避けましょう。  また空気湿度が高いところはさらに良い環境といえます。シャクナゲをとりまく空気の湿度をいかに高くできるかで健康状態が決まってきます。このため冬場の北風が避けられるようなところで栽培しましょう。他の樹木や植物の間に植えるのも、他の植物が蒸散した水分によって湿度が上がるので良い方法です。

<栽培用土>

栽培する土ですが、水はけがよく、腐植質が豊富で根が十分に張れるところが良いでしょう。酸性土を好むところから赤土や火山灰質の黒土で腐植質を多く含む軽い土が適していて、鹿沼土・軽石・ピートモスを混ぜ合わせたものなどが適しています。ちなみに当店で使っている用土は「鹿沼土5:軽石4:ピートモス1」を混合させたものを使用しています。

<植え付け>

最近は和シャクナゲよりも西洋シャクナゲが一般的で栽培が容易にできます。植え付けは3月〜5月と9月〜11月がよく、高植えにする事がポイントです。

<剪定>

シャクナゲは剪定はしなくても、樹形を勝手に整えるので手間いらずです。花後に花がらをつみ取る程度であとは手を加えなくても大丈夫です。春先に「芽かき」をおこなうとより花が付きやすくなります。

<肥料>

多肥は必要としませんので、春の育成開始に間に合うよう3月位に「なたね油かす」(油かすの呼び名が一般的)を与えると良いでしょう。
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[ 1月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 冬も本番。日本海側では雪によってシャクナゲが保護されますが、太平洋側では乾燥した冷たい空気がシャクナゲの樹体を容赦なくせめたてることでしょう。 気温も零度以下になれば霜などに備えて準備しておく必要があります。

<霜よけ>
 鉢植えの場合は寒い日などには家の中へ入れれば良いだけの話ですが、庭植えされたもので日当たりのよい場所に植え込まれたものについては「霜よけ」を必要とする場合があります。おすすめの方法としてはワラやヨシズなどで北側と南側を覆って日陰の状態にして日中と夜間の温度差をあまり変化させないようにする方法です。シャクナゲは日中と夜間の温度差が少ない状態を好むのです。12月に行っていない場合は、今月行った方が良いでしょう。

<肥料について>
 庭植えのものは寒肥として油かす、骨粉などの有機質肥料を与えるのも効果的です。根元より少し離れたところに適量(樹高50cmで軽く一握りと半分が目安)あげると良いでしょう。※鉢植えのものに関しては与える必要はありません。

<潅水について>
 乾いてきたら葉水を行うと同時に土への潅水もたっぷりと行いましょう。(庭植え、鉢植え共に暖かい日の朝に行うように心がけましょう)

<備考>
 この時期は霜柱についても注意をする必要があります。特に庭植えにした幼い苗の場合、霜柱は土を持ち上げると同時にシャクナゲ自体も持ち上げてしまい、霜が溶けた後、シャクナゲの苗が地上部に取り残されて枯死してしまうことがあります。持ち上げられたときは植え直して根が乾かないようにします。ある程度成長した苗でも根のあたりを足で踏み固めておくと良いでしょう。
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[ 2月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 まだまだ寒さは和らがず乾燥した冷たい空気がシャクナゲをせめたてます。シャクナゲは寒い時期、葉を巻き込んで冷たい空気から身を守るのです。(一見枯っぽくみえる)

<霜よけ>
 12月、1月に作った霜よけの具合を点検し、悪いところがあったら直しておきます。鉢植えのものは屋内に取り込みこれを防ぎます。

<肥料について>
 与える必要はありません。

<潅水について>
 1月同様、乾いてきたら葉水を行うと同時に土への潅水もたっぷりと行いましょう。(庭植え、鉢植え共に暖かい日の朝に行うように心がけましょう)

<備考>
 鉢植えの置き場は風当たりの少ない日当たりの良い場所を選んだ方が良いでしょう。また1月同様、霜柱について注意をする必要があります。特に庭植えにした幼い苗の場合、霜柱は土を持ち上げると同時にシャクナゲ自体も持ち上げてしまい、霜が溶けた後、シャクナゲの苗が地上部に取り残されて枯死してしまうことがあります。持ち上げられたときは植え直して根が乾かないようにします。ある程度成長した苗でも根のあたりを足で踏み固めておくと良いでしょう。敷きワラをすると地温が低下しなくなるのである程度霜柱の発生を防ぐ事ができます。
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[ 3月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 春が近づきだんだんと寒さが和らいできます。気温の上昇に伴って根の活動も活発化し、中旬を過ぎると移植の適期を迎えます。

<霜よけ>
 鉢植えの場合は寒い日などには家の中へ入れれば良いだけの話ですが、庭植えされたもので日当たりのよい場所に植え込まれたものについては「霜よけ」を必要とする場合があります。おすすめの方法としてはワラやヨシズなどで北側と南側を覆って日陰の状態にして日中と夜間の温度差をあまり変化させないようにする方法です。シャクナゲは日中と夜間の温度差が少ない状態を好むのです。12月に行っていない場合は、今月行った方が良いでしょう。

<防寒設備の撤去>
 太平洋側ではそろそろ防寒設備を撤去してあげましょう。様子をみて気温が上がってきたら時期を見て撤去すると良いでしょう。

<植え付け・植え替え>
 気温が上がり始め、根の活動が活発化し始める3月は植え付け・植え替えの適期です。鉢植えに関しては2年〜3年に1回程度植え替えする事をお勧めします。(根詰まりを起こすのを防ぐ為)  鉢植えから庭植えの場合はまず穴を掘り骨粉などを元肥として一握り程度入れます。その後栽培に適した土(当店ではピートモスと鹿沼土を混ぜ合わせたものを使用)を入れ、元肥とよく混ぜ合わせます。その後、根をよくほぐした苗をその中に入れ土をかけてあげ、最後にたっぷりと潅水します。その後は当分潅水は必要ありませんが乾きが目立ってきたら行いましょう。
 鉢植えから鉢植えの場合は鉢から抜き、根をよくほぐしてから一回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。(同様に植え替え後はたっぷりと潅水してあげます)※植え付け・植え替えの時、苗がピートモスなどで育成されたものは水で洗って根に付いたそれらをよく取りのぞいてから行うとよりうまくいきます。(理由は新しく植え替えた用土に根を伸ばすようになるからです)

<肥料について>
 有機肥料を寒肥として与えなかった場合は、ある程度速効性のある化成肥料を適量施すと良いかもしれません。

<潅水について>
 下旬になると気温も上がってきて根は活発に活動を始めるので、2日に1回程度たっぷりと潅水すると同時に葉水も行ってあげましょう。

<備考>
 シャクナゲの根は土の表面に集中する性質があります。この性質から植え付け・植え替えする時に深植えをすると根の生育が衰えます。極端な話ですが、地表面にシャクナゲを置いてそれを土で覆うくらいの気持ちで行った方が良いでしょう。シャクナゲの性質をよく見きわめて育成してあげてくださいね。
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[ 4月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 気温もだいぶ上昇し、もっともシャクナゲを育成するのに好ましい季節を迎えます。早咲きのシャクナゲは開花を始めます。根の活動は活発化し、どんどん水を吸収して蕾がだんだんふくらみ始めることでしょう。

<花の咲きがらつみ(花が咲き終わったものから)>
 植物が花を咲かせるのは説明するまでもなく子孫を残すための「種」を作るためです。しかし「種」を実らせるために多くの精力をつかうので、「種」をつけさせず花が咲き終わったら早めに咲きがらを取り除いた方が、その下の新芽が早く成長します。こうすることで翌年そこに咲く花を期待できます。

<肥料について>
 花の開花する前に与えると花が長持ちしなくなるので、特に与える必要はないでしょう。

<潅水について>
 気温が上がると根の活動が活発化して、土が乾いてきます。庭植えの場合は乾いてきたなと思ったら水を与えます。鉢植えのものに関しては1日1回を目安として潅水をしましょう。

<備考>
 春は日差しがやわらかいので、この時期はシャクナゲを日当たりのよい所で育てた方が良い場合がほとんどです。(樹勢が盛んになります。) 庭植えのものは場所移動できませんが、鉢植えのものは日光の当たる場所へ移動してあげてください。
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[ 5月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 4月〜5月にかけシャクナゲは一斉に開花の時期を迎えます。この時期に入ると蕾がどんどん膨らみ中から花色が見え始めやがて完全に開花してすばらしい花を咲かせます。鑑賞価値が最も高い時期ともいえます。

<花の咲きがらつみ>
 先月同様、花が咲き終わったものについては早めに「咲きがら」を取り除きましょう。「種」を実らせるために多くの精力をつかうので、「種」をつけさせず花が咲き終わったら早めに咲きがらを取り除いた方が、その下の新芽が早く成長します。こうすることで翌年そこに咲く花を期待できます。

<芽かき>
 新芽が伸びてきたら芽かきをおこなうと翌年多くの花を見ることができるようになることでしょう。芽かきとは新芽が3〜5cm程のびてきたら中央の太い主枝を基部でかき取ってやって側芽の成長を活発にさせることをいいます。芽かきをするとそこから側枝が何本も分岐して伸びていくので樹にボリューム感がでますが、芽かきをしないと主枝1本で伸びていくので樹が物足りなく見えてしまうこともあります。

<肥料について>
 お礼肥って言葉聞いたことありますか?花が咲き終わった頃に樹はかなりの精力を消耗しています。そこで「お疲れさま」という意味をこめて肥料をあげるわけです。よってお礼肥といいます。花の咲き終わったこの頃に肥料を適量あげて樹を元気にしてあげましょう。

<潅水について>
 鉢植えの場合1日1回天気の良い日の午前中にあげましょう。庭に植えている場合、天気の日が続く場合をのぞき雨がそこそこ期待できる季節ですので特に必要ないです。地面が乾きすぎてしまった場合のみ、水をあげてください。

<備考>
 新芽がたくさん出すぎた等の理由で葉が混みあいすぎている場合は枝の間引きをしましょう。ただし葉が混みあっている場合のみ行ってください。
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[ 6月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 ほぼどの品種も花が咲き終わった頃です。新芽が伸びて新しい葉が開き始めます。

<花の咲きがらつみ>
 先月同様、花が咲き終わったものについては早めに「咲きがら」を取り除きましょう。「種」を実らせるために多くの精力をつかうので、「種」をつけさせず花が咲き終わったら早めに咲きがらを取り除いた方が、その下の新芽が早く成長します。こうすることで翌年そこに咲く花を期待できます。

<芽かき>
 先月行ったものはもう行う必要もありませんが、この時期に花が咲き終わり新芽が伸び始めたものについては行った方が良いでしょう。新芽が伸びてきたら芽かきをおこなうと翌年多くの花を見ることができるようになることでしょう。芽かきとは新芽が3〜5cm程のびてきたら中央の太い主枝を基部でかき取ってやって側芽の成長を活発にさせることをいいます。芽かきをするとそこから側枝が何本も分岐して伸びていくので樹にボリューム感がでますが、芽かきをしないと主枝1本で伸びていくので樹が物足りなく見えてしまうこともあります。ただし新芽が伸びきってしまったものは芽かきをしてしまうと花芽ができない可能性があるので行わない様に注意しましょう。(見た目だけの問題なので無理に行う事もないです)

<肥料について>
 すでに「お礼肥」したものに関しては与える必要はありません。花がこの時期に咲き終わったものは肥料を適量あげて樹を元気にしてあげましょう。

<潅水について>
 先月同様に鉢植えの場合1日1回天気の良い日の午前中にあげましょう。(雨の日の場合は土の乾き具合をみてから与えるようにしましょう)庭に植えている場合、天気の日が続く場合をのぞき雨がそこそこ期待できる季節ですので特に必要ないです。

<備考>
 今月あたりから虫が葉を食べにやってくることがあります。虫の被害があるようであれば直接ご相談ください。
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[ 7月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 伸びが止まった新芽の先には来春花が咲く準備が行われる頃です。7月と8月は特に日差しが強くなってくるので、できるだけ暑さから保護してあげる事が大切です。

<日よけ>
 シャクナゲの多くは強い日光を嫌うものが多く、そのままの状態で放っておくと、夏すぎには枯れるものも出てきます。鉢植えであれば日陰へ移動できるので良いのですが、庭植えした場合午後以降日陰になるような場所でない場合「日よけ」を用意した方が良いでしょう「日よけ」といっても簡単なもので日よけ用のネットで通常の半分ほど遮光できるものでシャクナゲとその周辺を覆ってあげるだけで良いでしょう。

<敷きワラ>
 庭植えをしている場合は敷きワラをすると土の温度を低く保つと同時に土の乾湿の差を小さくし、さらには土の通気を良好に保つ事ができます。無理にする必要はありませんが敷きワラを行えばシャクナゲの根の活動を活発化させることができます。やり方ですが、ワラやピートや腐葉土などをシャクナゲの根元付近に5CM〜10CMくらいの厚さで敷いてあげればOKです。また素焼きの鉢などを根元の周りに逆さにして並べて地温を下げるという方法もあります。

<肥料について>
 特に必要ないでしょう。

<潅水について>
 乾いてきたら葉水を行うと同時に土への潅水もたっぷりと行いましょう。なるべく朝夕の涼しい時間帯にあげると良いでしょう。

<備考>
 日よけをしてあげないと新芽の先に花芽が作られる過程で夏の日差しに耐えられず雄蕊、雌蕊、花弁等の器官を作らない(作りきれない)場合がありますので、庭植えの物に関してはなるべく日よけは行った方が良いでしょう。
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[ 8月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 今月も前月同様できるだけ暑さから保護してあげる事が大切です。(作業的には先月とほぼ同じ)気温が上がり日差しが照りつけるようになると、シャクナゲは葉を下に垂らせ、葉裏の気孔の部分からの蒸散をおさえようとして葉裏を巻き込みます。涼しくなってくると巻いていた葉が元に戻れば健康に育っています。

<日よけ>
 7月に行っていない場合は行ってください。シャクナゲの多くは強い日光を嫌うものが多く、そのままの状態で放っておくと、夏すぎには枯れるものも出てきます。鉢植えであれば日陰へ移動できるので良いのですが、庭植えした場合午後以降日陰になるような場所でない場合「日よけ」を用意した方が良いでしょう「日よけ」といっても簡単なもので日よけ用のネットで通常の半分ほど遮光できるものでシャクナゲとその周辺を覆ってあげるだけで良いでしょう。

<敷きワラ>
 庭植えをしている場合は敷きワラをすると土の温度を低く保つと同時に土の乾湿の差を小さくし、さらには土の通気を良好に保つ事ができます。無理にする必要はありませんが敷きワラを行えばシャクナゲの根の活動を活発化させることができます。やり方ですが、ワラやピートや腐葉土などをシャクナゲの根元付近に5CM〜10CMくらいの厚さで敷いてあげればOKです。また素焼きの鉢などを根元の周りに逆さにして並べて地温を下げるという方法もあります。

<肥料について>
 特に必要ないでしょう。

<潅水について>
 鉢植えの場合1日1回天気の良い日の午前中にあげましょう。庭に植えている場合、天気の日が続く場合をのぞき雨がそこそこ期待できる季節ですので特に必要ないです。地面が乾きすぎてしまった場合のみ、水をあげてください。

<備考>
 日よけをしてあげないと新芽の先に花芽が作られる過程で夏の日差しに耐えられず雄蕊、雌蕊、花弁等の器官を作らない(作りきれない)場合がありますのでなるべく日よけは行った方が良いでしょう。
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[ 9月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 冬を間近に控えたこの時期に養分を蓄えておくように仕向けましょう。気温が下がり暑さが和らいできたら日よけを撤去し、日に当ててやる時間を多くしてあげると良いでしょう。

<日よけをはずす>
 先月同様、花が咲き終わったものについては早めに「咲きがら」を取り除きましょう。「種」を実らせるために多くの精力をつかうので、「種」をつけさせず花が咲き終わったら早めに咲きがらを取り除いた方が、その下の新芽が早く成長します。こうすることで翌年そこに咲く花を期待できます。

<新枝をとる>
 5月頃「芽かき」をした場合、側枝が伸びてこの時期に固まり始めます。側枝があまりにも多い場合は元気のない枝を付け根から取り除いた方が良いでしょう。

<蕾をとる>
 シャクナゲに限らず植物全体に言えることかも知れませんが、数多くの花を咲かせすぎると樹勢が衰える場合があります。シャクナゲの場合は多くの花が咲いた次の年には樹勢が衰え開花しないというケースが出てきます。もしもあまりにも多くの蕾がついてしまった場合は、弱っている枝などの先についている蕾などを取り除いてあげた方が賢明です。

<肥料について>
 冬でもそれほど寒くならない地方では適量与えても良いでしょう。冬場寒くなる地方ではこの時期肥料を与えないようにしましょう。一時的に耐寒性が弱くなってしまうことがあります

<潅水について>
 乾いてきたら葉水を行うと同時に土への潅水もたっぷりと行いましょう。なるべく朝夕の涼しい時間帯にあげると良いでしょう。

<備考>
 今月の中旬から下旬にかけ涼しくなったたら、植え替えの適期です。鉢植えの場合健康な状態(鉢に沿って根が発育している等)の場合植え替えても大丈夫です。鉢が小さくなってきたように思えたら、この時期植え替えを検討してはいかがですか?
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[ 10月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 シャクナゲにとっては最も快適な季節になります。この時期は日を当てても障害などは起きにくいので秋のやわらかな日差しを十分にあててあげるのも良いでしょう。

<寒冷地の作業>
 寒冷地での庭植えの場合10月下旬には、乾燥した冷たい風から木を守るために「風囲い」を準備したり、雪が降る地方では雪囲いの準備を進めておいた方が良いでしょう。また地温が下がるようなところでは暑く敷きワラをし、凍上するのを防ぎます。

<肥料について>
 特に必要ないでしょう。

<潅水について>
 庭植えについては乾いてたらあげるようにします。鉢植えについては1日1回あげれば十分です。

<備考>
 鉢植えのものを地におろしたり、大きな鉢に植え替えたりするには適期です。今月行う場合は上旬に行うようにしましょう。
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[ 11月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 この頃になるとシャクナゲの蕾の生長も止まり、今年できた枝や葉もしっかりと形成されます。これから冬を迎えるにあたり、寒冷地では準備が忙しくなりそうです。

<伏せ込み(寒冷地方の方へ)>
 北海道や東北などの豪雪地帯では耐寒性に弱い品種や降雪による枝折れを防止するために「伏せ込み」を行った方が良いでしょう。伏せ込みとは根鉢を大きく掘り下げて土を掘り、シャクナゲを倒し込んで掘ったところに根鉢を入れて土をかけておく事を言います。耐寒性の強い品種であればただ単に支柱を立てて雪囲いをすれば良いでしょう。鉢植えであれば雪がつもらない様なところへ移動させれば良いでしょう。

<肥料について>
 庭植えの場合、月末に元肥としてなたね油粕+骨粉などを適量根元に与えても良いでしょう。(2年生苗で半握り程度が目安) 鉢植えの場合は、特に必要ありません。

<潅水について>
 木枯らしが吹く時期なので、吹いたあとに潅水してください。それほど水分の蒸発はしない時期なので2〜3日に1度くらいで良いでしょう。

<備考>
 この時期にあげる肥料の種類については、化成肥料等は使用しない方が賢明です。速効性なので冷害をうけやすくなってしまいます。
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[ 12月 ] シャクナゲの手入れ

<今月のシャクナゲ>
 いよいよ寒さ本番。太平洋側では乾燥した冷たい風から保護しなければなりませんし、日本海側では雪からの保護が必要になります。乾燥した冷たい風に長くさらされると耐寒性の強い品種でも被害を受けることとなります。

<風囲い>
 太平洋側でシャクナゲ栽培する場合は冬の乾燥した風から樹体を保護するのが最も重要な作業といえるでしょう。鉢植えの場合は風の当たらないところへ移動すればよいだけの話ですが、庭植えしているときはそうもいきません。植え込みするときに風の当たる場所を選んでしまった場合、「風囲い」を行います。よく行われる方法としてはシャクナゲの樹体の周りに柱を立て(3〜4本)その外側に寒冷紗を二重くらい巻き「風囲い」とする方法です。

<霜よけ>
 鉢植えの場合は寒い日などには家の中へ入れれば良いだけの話ですが、庭植えされたもので日当たりのよい場所に植え込まれたものについては「霜よけ」を必要とする場合があります。おすすめの方法としてはワラやヨシズなどで北側と南側を覆って日陰の状態にして日中と夜間の温度差をあまり変化させないようにする方法です。シャクナゲは日中と夜間の温度差が少ない状態を好むのです。

<肥料について>
 庭植えの場合、11月に元肥を施していないときは今月上旬に適量施しても良いでしょう。なたね油粕+骨粉などを適量根元に与えてください。(2年生苗で半握り程度が目安)鉢植えの場合は特に必要ありません。

<潅水について>
 庭植えの場合は土への潅水は必要ありません。風の強い日に葉水を与える程度でOKです。ただし、あまり乾燥がひどい様であれば暖かい日の午前中にたっぷり潅水を行うようにしてください。鉢植えの場合、3〜7日に1回程度乾き具合をみておこなってください。

<備考>
 冬場にたくさんの作業をしなくてもよいように庭へ植え替えする時には、植え込む場所を十分に考えて行った方が良さそうです。
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